Project/Area Number |
01J05345
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied physics, general
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植竹 宏往 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 高磁場 / 超伝導磁石 / 磁場分布 / 磁気力 / 磁場配向効果 / 弱磁性物質間相互作用 / 材料プロセス |
Research Abstract |
非常に高い磁場中においては、水やブラスティック等の反磁性物質は磁気力を受けて、磁場中に浮上させることが可能となる。この浮上状態は擬似的な無重力状態であり、高品質のたんぱく質等の結晶を成長が可能な宇宙空間などの実験と対比され、近年注目を浴びている手法である。しかしながら、このようなマグネットは世界的な強磁場施設でしか利用できないために、実験機会が少なく、ランニングコストも高額であるため、頻繁に利用可能なマグネットでの磁気浮上の実現が期待されている。そこで、本研究においては新たな小型の高磁気力マグネットに関して、磁場の分布を計算することによる検討を行った。様々な計算の結果、下方に扁平なコイルを設置し、上方にそれとは反対方向の磁場を発生させるコイルを対向して配置することにより、このマグネットが設計可能であることが示された。これは、下方の扁平なコイルによって、高い磁場を得ると共に、上方の小さなコイルの発生する反対方向の磁場によって急勾配を形成することで高磁気力発生用に特化した磁場の分布を得られるという新しい方法によるマグネット開発である。このマグネットは現在作製中であるが、実機が作製されると、様々な物質の磁気浮上が可能になるために、無容器ブロセスによって、核生成が均一に起こる条件での結晶成長を行えるという利点を有し、各種材料プロセス等に非常に有用なマグネットとなると考えられる。また、既製のマグネット内に強磁性体や、常磁性や反磁性の物質を挿入することによって磁場の空間的な分布を変化させる手法について検討を行った。その結果、既製のマグネットの磁場分布を変化させ、均一磁場、均一磁気力場、さらには均一高磁気力場を形成可能なことが分かった。このことは一つのマグネットの磁場分布を変化させて、磁場の分布を自在に制御可能であることを示しており、磁場配向効果、あるいは近年見出された弱磁性物質間の相互作用などを観測することが可能になると考えられ、磁場の空間分布制御法への指針となるものである。以上の結果から、既製のマグネット内の磁場分布を変化させる、あるいは新たに開発されたマグネットを用いることで様々な磁場の応用プロセス展開が可能となることが示唆されるため、本研究は磁場の各種プロセスの制御手法としての利用の可能性を開拓するものであると考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)