Project/Area Number |
01J05349
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水野 大介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マイクロレオロジー / 単一粒子計測 / 複素電気泳動 / 高分子溶液 / 粘弾性 / ミセル / 複雑流体 / 生体システム |
Research Abstract |
生体をはじめとする複雑流体は、階層的な高次構造のなかで上じる複雑な相互作用や輸送現象を巧みに利用し、特異な物質輸送や構造形成を実現している。そのメカニズムを解明するには、複雑流体中で生じる現象をその特徴的な時空間スケールに応じて計測する必要がある。一般に輸送現象の特徴的時間スケールは粘弾性スペクトルから求めることができる。これまで申請者は動的光散乱を利用して複雑流体中に分散させた微小プローブ粒子の複素易動度スペクトルμ^*(ω)を広い周波数域で計測し^<1)>、その逆数に比例する量として周囲の複雑流体の粘弾性G^*(ω)を求めてきた^<2)-4)>。さらに本研究ではレーザートラップした単一微粒子の複素易動度を計測することで、メゾスコヒックスケールの空間分解能を持つ粘弾性の測定を行った。 以下に測定システムの概略を説明する^<5)>。出力20mWのHe-Neレーザー光を試料中に集光し、粒径1.0μmのシリカ粒子をその焦点位置にトラップする。交流電場を用いてトラップ粒子を電気泳動させ、ナイフエッジを通りぬける反射光量の変化をロックイン計測することで、粒子の電気泳動易動度を複素量として求める。また、CCDカメラおよびPSD(position sensitive detector)上にコロイド粒子を結像させ、低周波電場(3Hz)による粒子変位を直接計測し、易動度の絶対値を較正する。 本研究ではまず平均分子量80万の中性線状高分子ホリアクリルアミド3.7wt%水溶液中でトラップしたプローブ粒子の複素電気泳動易動度スペクトルを計測した。広い周波数城で易動度の絶対値が周波数の約0.5乗に比例する結果が得られた。これは良く知られたRouseモデルの予測に一致する。他方、より低濃度の試料では、その粘弾性的性質に対する高分子鎖の寄与が低下する。そのため特に溶媒の粘性の寄与が支配的になる高周波域では、易動度が一定値に飽和する挙動が初めて観測された^<6)>。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)