Project/Area Number |
01J05386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 良 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マイクロカプセル化 / 高分子固定化パラジウム触媒 / 加熱架橋 / 水素添加 / アリル位置換反応 |
Research Abstract |
すでに当研究室において、回収・再使用可能なマイクロカプセル化触媒[MC Sc(OTf)_3,MC OsO_4,MC Pd(PPh_3)]を開発し、これらが種々の有機合成反応において有効であることを明らかにしている。このようにマイクロカプセル化の手法は金属触媒の高分子上への固定化法として非常に有効であるが、一方で本手法が非架橋型のポリスチレンを高分子担体として用いているために、ポリスチレンを溶解する有機溶媒を反応に用いることができないこと、また高分子担体が架橋していないために触媒合成あるいは素反応などにおいて容易に塊状となり、結果として高分子触媒の表面積が小さくなるために実際に機能している触媒が少なくなってしまうことが問題点として挙げられていた。 そこで筆者はこれらの解決策として、架橋型ポリスチレンに着目した。まず、エポキシ基および水酸基を有する新規ポリスチレン誘導体を合成し、これを用いてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム[Pd(PPh_4)]をマイクロカプセル化した。次いで得られたマイクロカプセル化触媒を無溶媒条件下加熱架橋させることにより、種々の有機溶媒に不要な新規架橋型マイクロカプセル化パラジウム触媒を合成した。 次に、本触媒をオレフィンの水素化反応に適用した。5mol%の架橋型マイクロカプセル化パラジウム触媒存在下、テトラヒドロフラン溶媒中、ベンザルアセトンに常圧水素を作用させたところ、良好な収率および選択性で水素化された化合物が得られた。また触媒の回収・再使用を行ったところ、5回の使用において触媒活性の低下は見られず、パラジウムの流出も起きなかった。 さらに本触媒はアリル位置換反応やアリルアルコールの酸化反応、さらには鈴木-宮浦カップリングにおいても有効に機能し、何れも高収率をもって対応する生成物を与えることが明らかとなった。さらに何れの場合もパラジウムの流出は起きず、触媒の回収・再使用が可能であることも明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)