Project/Area Number |
01J05876
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
固体地球物理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 希 東京大学, 地震研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 火山性地震 / 火山内部構造 / 固液複合系 |
Research Abstract |
本研究の目的は、阿蘇山で観測される長周期火山性微動の発生源の解明である。この微動は固有周期が約15秒と非常に長いものであり、噴火などの表面的な火山活動とは関わりなく静穏時においても常時火山体から放出されているものである。これまでの我々の研究によって、この長周期微動は、火口直下浅部の火道システムの中での流体の運動に密接に関わるものであることが分かっている。 そこで本年度は昨年度に引き続き1、火道と火山性流体の弾性的相互作用の解明をめざして、固体・液体の力学的カップリングを考慮した波動場の解析的・数値的計算を行った。これまで閉じた系でのみ考えられてきたcrack wave(固液のカップリングによって薄いクラック状構造中に生じる伝播速度の遅い境界波)の理論をより一般的な開放系におけるものへ拡張し、その振る舞いと系の性質(形状・内部の物性)の関係を調べた。 2、阿蘇山において、火山性流体の流れを定量的に捉えるために行った短周期地震計による地震波観測記録・マイクロホンを用いた音波の観測記録の解析を行った。解析の結果、短周期振動の振動源の位置・メカニズムに制約を与えることができ、長周期微動発生メカニズムの全体像を理解することができるようになった。この結果はGeophysical Research Lettersに投稿すべく現在準備中である。 また、解析を進めると同時に、現在阿蘇山において定常的に広帯域地震計による観測を行っている観測点・処理システムの拡充をめざし、今後の阿蘇火山の活動の変化に対応できるよう観測体制の見直し・更新も京都大学と合同で行った。 研究代表者の就職に伴い、学会発表・論文投稿が十分にできていない面もあるが、特に上記1の結果に関しても今後も研究を進め、まとまり次第論文に投稿する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)