Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
(N-変数)ガルニエ系の双有理対称性の群が格子を含む無限群を成すことを明らかにした.格子上のタウ関数の列が戸田方程式を満たすことを示した.また,対称性の群の適当な元の固定点を考えることによってガルニエ系の代数関数解を構成した.群の含んでいる格子の作用により無数の代数関数解を得る.付随するタウ関数は戸田方程式から計算できるが,適当な変数変換の下で特殊多項式の族を定める.これを代数関数解に付随する特殊多項式と呼ぶ.この特殊多項式を,シューア多項式の拡張である普遍指標を用いて明示する公式を与えた.同様にしてガルニエ系の有理関数解に付随する特殊多項式を構成して,それが長方形のヤング図形に対応するシューア多項式で表されることを示した.上記の二つの特殊多項式の族についての結果は,ガルニエ系とヤング図形の組合せ論,および一般線形群の表現論との関係を明らかにするものである. シューア多項式の拡張である普遍指標をタウ関数に持つ無限次元可積分系(以下UC階層と呼ぶ)を構成した.UC階層は無限階の非線形偏微分方程式系で与えられる新しいクラスのソリトン方程式系であり,KP階層の自然な拡張と見なせる.UC階層の解空間が無限次元グラスマン多様体の直積であること,またその対称性が無限次元リー環gl(∞)【symmetry】gl(∞)で与えられることを証明した.上記UC階層についての結果はKP階層の理論(佐藤理論)の自然な拡張と見倣せる.またUC階層は,無限階微分方程式で与えられる可積分系という従来現れなかった新しい対象であり,今後の可積分系研究において重要な役割を果たすことが期待される.
|