Project/Area Number |
01J06026
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
灰野 禎一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 国際研究者交流 / アメリカ:カナダ / 一次宇宙線 / 絶対流束 / 大気ニュートリノ振動 / 気球実験 / 超伝導スペクトロメータ / ドリフトチェンバ / 高エネルギー(1TeV) / BESS / ドリフトチェンバー / 運動量分解能(MDR) |
Research Abstract |
宇宙線反陽子の精密測定で実績を挙げている気球搭載型超伝導スペクトロメータ(BESS)の運動量分解能を向上させ、一次宇宙線絶対流束を数百GeVまで精密測定する実験を行ってきた。このエネルギー領域の宇宙線流束は精度の高い観測結果が存在せず、宇宙線の起源、伝播を知る上で極めて重要である。また一次宇宙線は大気でできるニュートリノの親であるため、大気ニュートリノ振動の研究を進めていく上でも不可欠である。 平成13年度は測定器開発フェーズとして、改良の中心となる新型飛跡検出器(ドリフトチェンバ)の開発を行い、平成14年度にはこの測定器を用いてカナダ北部において気球観測を行った。 平成15年度は、収集した実験データの解析作業を行った。飛跡検出器が新しくなったため、そのキャリブレーションを行う解析システムを、オブジェクト指向をとりいれて新たに開発し、実験中測定器が設計通りの性能を発揮したことを確認した。運動量分解能は、MDR(Maximum Detectable Rigidity)で1400GVという、MDRが200GVであった従来のBESS測定器を含めた過去の一次宇宙線観測装置の中で郡を抜く最高の性能であった。この成果は平成14年5月にイタリアで行われた測定器に関する国際学会で発表するとともに、雑誌Nucl. Instr. and Meth. Aに論文を発表した。実験結果として、1-540GeV、及び1-250GeV/nという過去に例の無い広いエネルギー範囲での陽子、及びヘリウムの宇宙線絶対流束が得られた。この成果は、昨年8月に行われた宇宙線国際学会、および今年2月に行われた「Neutrino Oscillations and their Origin」国際ワークショップにおいて発表するとともに、現在、雑誌Physics Letters Bへの論文投稿準備を進めている。また、3月末に開かれる物理学会年次大会でも報告する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)