化学反応システムのマイクロチップ集積化に関する研究
Project/Area Number |
01J06146
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
工業分析化学
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 有希 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | マイクロチップ / マイクロ化学システム / 細胞培養 / バイオアッセイ / バイオリアクター |
Research Abstract |
化学システムをマイクロチップ上に集積化する「化学反応の集積化」の応用として、細胞を利用したシステムを実現することを着想した。マイクロチップ内で細胞を用いる研究のほとんどは、細胞を分析するもので、細胞の機能を利用するという例はほとんどない。そこで、代謝のさかんな肝細胞を用いたシステムの開発を目指した。肝細胞を生体外で生命維持することは困難であるが、マイクロ流体制御技術を用いてこれを解決した。しかし、流れによる剪断応力やガラス表面などが細胞に対してストレスになると予想されたため、今回は剪断応力や表面処理の条件について検討を行い、マイクロチップ内で肝機能を良好に維持できる細胞培養条件を最適化した。マイクロチャネル壁面の修飾では、コラーゲンでは細胞がよく生着し、機能も高く維持できたが、ポリリジンやフィブロネクチンでは、形態異常や機能低下が確認された。剪断応力についても培地の流速や粘度を変化させることで検討し、剪断応力を大きくすると、細胞の形態が伸展したり、はがれたりするうえ、物質合成能が低下していくことが確認できた。これらの結果より、細胞の機能を良好に維持してマイクロチップ内で培養する条件を最適化した。このようにして良好に維持された細胞の機能を利用し、医療分野で実現が期待されている薬剤感受性評価システムのモデル系として、癌細胞を用いた抗がん剤の感受性アッセイを行い、従来の100分の1の少量細胞でのバイオアッセイがほぼリアルタイムで可能であることを示した。これにより、臨床現場では必要な細胞量が多いために実現できなかった薬剤選択のためのアッセイが可能となった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)