各種材料表面におけるトリチウムの吸着・脱離挙動の解明
Project/Area Number |
01J06163
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
核融合学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
千葉 邦彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 核融合炉 / トリチウム / 除染 / エネルギー粒子 / TOF法 / 酸化物 / 光刺激脱離 |
Research Abstract |
核融合炉の安全性を確保するためには,トリチウムの各種材料表面への吸着挙動を解明し,汚染された材料からトリチウムを効率的に除去する必要がある.エネルギー粒子(光子,電子)を材料表面に照射する方法は,材料表面に吸着したトリチウムの有効な除染法として期待されている.しかし,材料表面でのトリチウムの吸着状態,エネルギー粒子照射によるトリチウムの脱離メカニズムのミクロ的な解明にはいたっていないのが現状である.そこで,材料表面に付着した水や水素に光や電子を照射することで,それらを脱離する実験を行い,エネルギー粒子照射による脱離機構の解明とともに除染技術の開発を目的に研究を進めてきた. 実験で用いる試料としては実際の使用条件を考慮し,薄い酸化物で覆われた純鉄を用いて実験を行った.試料表面に水を吸着させ,レーザー,あるいは電子を照射して脱離実験を行った.レーザー照射により脱離した粒子は,TOF法により質量と速度分布の分析を行った.鉄酸化物のバンドギャップ(2.2eV)以上のエネルギーを持つレーザーを照射することにより水の脱離が観測できた.脱離した水の量はレーザー強度に比例することから,水の脱離には1つの光子が関与していることが明らかになった.また,脱離した水の速度分布を求め,平均速度と平均並進エネルギーを計算した.その結果から,水の脱離はレーザー照射による試料表面温度の上昇による熱的な過程と鉄酸化物の電子励起に伴う非熱的な過程により進行することが示唆された.また,内殻電子の結合エネルギー以上のエネルギーを持つ電子を照射することにより,OH^+の脱離が観測された.内殻電子の励起により表面から陽イオンが脱離することが明らかになった.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)