Project/Area Number |
01J06173
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
固体地球物理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
玄田 英典 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 巨大天体衝突 / 惑星初期進化 / 大気の起源 / 大気進化 |
Research Abstract |
地球型惑星は、その形成末期に火星サイズの天体が複数回衝突したと考えられている。このような巨大天体衝突で解放されるエネルギーは極めて大きく、惑星表層には、ケイ酸塩が蒸発してできたケイ酸塩ガス大気と、もともと惑星が保持していた原始大気の混合大気が形成される。これら混合大気は極めて高温で(5000K以上)あるため、分子量の小さい水素は、熱的に散逸する可能性がある。本年度は、これら混合大気からの水素の熱的散逸について研究を行った。水素の大規模な散逸が起これば、水素散逸に引きずられて、その他の分子量の大きな気体も散逸し、その影響が残るはずである。このことは、惑星大気の起源と進化を考える上で重要である。 数値計算を行った結果、惑星表面が高温時(4000K以上)の場合は、惑星表層に分子量の比較的大きなケイ酸塩ガスが大量に存在し、水素散逸が、ケイ酸塩ガスのドラッグによって抑制されることがわかった。この場合の水素散逸のタイムスケールは、100万年以上となることがわかった。また、惑星表面が低温時(4000K以下)の場合は、水素以外の分子量の大きな分子(H_2OやCO_2)が、水素散逸を抑制し、同様に水素散逸のタイムスケールが100万年以上となることがわかった。一方、惑星表層の冷却のタイムスケールは数万年と早く、事実上、巨大天体衝突後の大規模な熱的散逸は起こらないということがわかった。 以上の研究は、地球惑星科学関連学会2003年合同大会、第36回月惑星シンポジウム、日本惑星科学会2003年秋季講演会で発表をした。また、3月に行われる35th Lunar and Planetary Science Conference (Houston, America)で発表予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)