パーキンソン病における異常型α-synucleinの病的機能の解析
Project/Area Number | 01J06351 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
藤原 英雄 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost : ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003 : ¥1,000,000 (Direct Cost : ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002 : ¥1,000,000 (Direct Cost : ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001 : ¥1,000,000 (Direct Cost : ¥1,000,000)
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Keywords | 神経変性疾患 / パーキンソン病 / Lewy小体 / α-synuclein / 翻訳後修飾 / リン酸化 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
パーキンソン病(PD)患者脳においては変性神経細胞内にLewy小体(LB)が形成され、その構成蛋白として家族性PDの原因遺伝子産物であるα-synuclein蛋白が同定されている。脳内におけるα-synucleinの異常蓄積は神経細胞死と関連していると考えられるが、その蓄積過程については不明な点が多い。本研究では脳内に蓄積したα-synucleinについて解析を加えることによりα-synuclein蓄積の原因を探索し,これまでに脳内に蓄積した異常型α-synucleinが特異的にユビキチン化および高度のリン酸化を受けることを明らかにした。本年度はこれらの異常な翻訳後修飾についてさらに検討を加えた。 患者脳内に蓄積したα-synucleinに生じるユビキチン化部位を蛋白化学的解析により明らかにした。PD同様α-synucleinが蓄積するHallervorden-Spatz患者大脳皮質をTris, Triton, Sarkosyl,尿素を用いて順次可溶化し、蓄積型α-synucleinを尿素可溶画分に回収した。陰イオン交換カラムや逆相HPLC等により精製した蛋白をプロテアーゼ消化し、得られたペプチド断片を質量分析により解析し、12番Lysがユビキチン化部位であることを同定した。過去の知見と考えあわせると、α-synucleinは脳内に蓄積した後にユビキチン化を受けることが推測された。 本研究により同定した蓄積α-synuclein特異的なリン酸化を認識するモノクローナルを作製し、α-synuclein蓄積病変をもつ患者脳の免疫組織化学的検討を詳細に行った結果、これまでには報告のない大脳皮質の糸状のα-synuclein蓄積物(Lewy threads)、直径1μm程度の点状蓄積物(Lewy dot)、小脳プルキンエ細胞軸索内のα-synuclein蓄積等の新規病理構造物が同定された。
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Report
(2results)
Research Products
(3results)