高濃度不純物添加CZ-Si結晶成長における成長界面の転位挙動解析の研究
Project/Area Number |
01J06535
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
太子 敏則 信州大学, 教育学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | シリコン結晶成長 / チョコラルスキー法 / 高濃度不純物添加種子結晶 / 熱ショック転位 / ミスフィット転位 / 転位形成機構 / 種子づけ界面 / 転位の非破壊評価 / 種子づけ不良転位 / 転位抑制機構 |
Research Abstract |
本研究では、チョコラルスキー(CZ)法による高濃度不純物添加シリコン結晶成長における成長界面での転位挙動解析を目的とし、本年度は以下の課題について検討を行った。 1.種子づけ界面近傍の微小欠陥起因の転位挙動 種子づけ界面近傍に発生する熱ショックおよびミスフィット転位を抑制できる条件下においても転位が発生するケースがあり、種子中に存在する微小欠陥起因で成長結晶中に転位が発生することを見いだした。この転位は、高温で熱処理した時間が長い高濃度B添加種子を用いることで観察されたことから、高温熱処理で生じた酸素析出物の周囲に発生した転位ループに起因した転位であることがわかった。 2.種子づけ界面近傍での格子不整合起因刃状転位の形成機構の解明 種子と成長結晶に大きな格子定数差がある場合にミスフィット転位が発生するが、成長結晶に高濃度でボロンが添加されている場合、増殖せずに成長界面に垂直に伝播する刃状転位が形成される。この転位の形成機構の解明を行った。その結果、刃状転位は2本の異なるすべり面上のミスフィット転位の反応によって形成されるLomer-Cottrellの不動転位であることを明らかにした。また、高濃度ボロン添加種子を用いて低濃度添加結晶を育成し格子定数差を大きくした場合には、刃状転位は形成されなかった。これは、低濃度B添加成長結晶中で転位が活性で伝播速度が速く増殖が激しいために、Lomer-Cottrellの転位が形成されるために必須な転位どうしの反応が起こりにくいか、起こった後に他の転位と相互作用して刃状転位が消失するためである。 3.SPrig-8における結晶中の転位の非破壊評価 放射光施設SPring-8のBL20B2、BL28B2において、高エネルギー単色および白色X線を用いて種子づけ界面近傍の転位挙動を評価した。白色X線により得られたトポグラフの結果から、界面近傍の転位挙動を三次元的に非破壊で観察することに成功し、転位は{111}のすべり面上を伝播しているが面上での伝播方向は任意であることが確認された。また、結晶中のボロン濃度の違いによる多結晶化に至るプロセスについても検討し、ボロン濃度の増加に伴って転位はその発生源より上方に伝播しないことを明確にした。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)