超新星爆発と放射性重元素の起源・銀河の物質進化の解明と宇宙年齢の推定
Project/Area Number | 01J06802 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Research Fellow |
大槻 かおり 国立天文台, 理論天文学研究系, 学振特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost : ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
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Keywords | 超新星爆発 / 元素合成 / r過程元素合成 / 金属欠乏星 / 宇宙核年代計 |
Research Abstract |
(1)r過程元素合成における4He->6He->9Be反応の影響について ノートルダム大学のM.Wiescher教授や彼の学生とともに、r過程元素合成における6Heを含む経路の影響を調べており、この研究は現在も継続中である。彼らが実験で求めた4He->6He->9Be反応率をコードに組こみ、その影響を調べた。現時点ではその影響はほとんど結果には影響していない。元素合成の環境を変えた場合の影響については現在研究中である。 (2)球状星団中の中性子捕獲元素について 球状星団M15において、[Ba/Fe]の値の分散が報告されている。M15のBaはr過程でできたと考えられているが、r過程元素がII型超新星爆発で生成されるとすると、同じくII型超新星爆発で生成されるFeとの比が一様でないことを説明できない。我々は、単純な球状星団形成モデルにおける化学組成の進化を計算し、もしr過程元素が軽い(比較的長寿命の)超新星爆発においてのみ生成されるとすると、[Ba/Fe]の分散を説明し得ることを示した。この研究の成果の一部を国際会議OMEG03で発表した。 (3)球状星団中のMgの同位体組成比について 球状星団NGC6752において、Mgの同位体組成比の分散が報告された。Mgの同位体組成比は、星の進化の影響によるものと考えられていたが、この分散と星の温度に相関が見られないことから、primordialなものであることが示唆されている。また、新星爆発以前のMg同位体の起源自体もまだ明らかではない。我々は、第一世代のAGB星からの寄与でこれらの元素組成を説明できる可能性を調べた。(3)と同じモデルを用い、AGB星からの寄与を加えたMgの組成比を計算したが、NGC6752の観測を説明できるほどの大きな分散は得られなかった。この研究の一部を国際会議OMEG03で発表した。 いくつかの効果の重ねあわせの可能性もあり、本研究は現在も継続中である。
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Report
(2results)
Research Products
(7results)