Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究課題のまとめとして、(1)(001)と(111)Si上に(001)及び(111)HfN膜をエピタキシャル成長させ、更にその上にCu膜を連続エピタキシャル成長させる条件と要因を確定すると共に、得られたHfN及びCu膜の表面形態を併せてISSPで発表し、JJAP誌に公表した。また、各エピタキシャルHfN膜を米カリフォルニア大学、名古屋工業大学及び京都大学に提供し、それぞれ、Si上GaNのエビ成長のためのバッファー層、スパッタイオンの放出角度分布依存性、及び冷陰極材料としての評価に関する共同研究を行っている。上記と併行して、研究成果欄に示されているように、(2)ZrO_2の誘電体特性も評価すると共に、(3)MgO基板上にIrがエピタキシャル成長することや、(4)RuのO_2サーファクタントエピ成長効果も同時に検討した。加えて、(5)スパッタ法でのみ得られる高抵抗なβ相とバルクと同じ構造で低抵抗なα相に着目して、Si基板上に成長するTa膜の相変化に及ぼす基板温度と熱処理温度の影響を調べた。その結果、(111)Si基板上では、基板温度200℃からα相が形成し始め、且つ、α相の形成と同時にα-Ta(110)面がエピタキシャル成長することを明らかにした。一方、(001)Si基板上に基板温度室温で形成させたβ-Ta膜に真空熱処理を施すと、300℃の熱処理温度でα-Ta単一相となり、且つ、(110)面がエピタキシャル関係を示しながら相変化することが明らかとなった。加えて、シリサイド形成が懸念される500℃で熱処理を施しても、(110)面のエピタキシャル関係が確認されることから、Ta/Si界面でシリサイド形成のために相互拡散する以前に、(001)Si基板の格子配列に沿ってTa原子が優先的に最配列し、α相へ相変化することが確認された。以上の結果は、今春の応用物理学会にて発表する予定である。
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