Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
平成15年度は,東京大学大学院人文社会系研究科スラヴ語スラヴ文学研究室において,13年度に行った先行研究資料の分析と序論に提示した理論的枠組みをもとに,14年度から継続してきた調査作業を行い,バルト・スラヴ語の動詞の文法的カテゴリー,テンス・アスペクト・ムードの比較対照研究に従事した。主に考察の対象とした言語は,バルト語では,まずリトアニア語,さらに,ラトヴィア語,古プロシア語という最も資料の豊富な3つの言語である。また,スラヴ語では,まずロシア語,さらに,チェコ語,ポーランド語,ブルガリア語等のアスペクトに関する先行研究の充実している諸言語,および,通時的側面からの考察の為に必要な古代ロシア語,古代教会スラヴ語等である。現代バルト語の調査にあたっては,翻訳テクスト資料の観察・分析(同一内容をもつテクストの対照)およびネイティヴ・スピーカーに対するアンケート調査(インフォーマント・チェック)という方法を用いて行った。翻訳テクストは,時間構造と人称構造がより明確に異なる,小説における会話文および地の文を中心に,翻訳作品から資料を収集している。アンケート調査は,予め準備した例文・テクストに対する文法性・適合性のチェック,および,他の可能な表現の指摘等をネイティヴ・スピーカーに依頼する形で行った。平成15年度の研究成果は,以下の論文に纏めた。 1.「リトアニア語とロシア語の過去分詞の状況語的(半述語的)機能-相対的時間表現と文の統語構造-」(日本ロシア文学会・『ロシア語ロシア文学研究』第35号) 2.「リトアニア語とロシア語の分詞の時間表現-バルト・スラヴ語の比較対照論的観点から-」(名古屋大学大学院国際開発研究科・『国際開発研究フォーラム』第26号)
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