Project/Area Number |
01J08107
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 半導体 / リソグラフィ / ステッパ / エキシマレーザ / 大気圧プラズマ / マイクロ波励起プラズマ |
Research Abstract |
本年度の研究内容は、昨年度までに世界で始めて発生に成功したエキシマガスによるライン状の連続発光プラズマにおいて、プラズマ密度や電子密度の一層の向上を目指して放電部の改造を行ってきた。昨年まで用いていた放電部では、トムソン散乱計測の結果、電子密度は10^<14>cm^3以下と低く、レーザ発振を実現するには従来の3倍以上の励起パワーが必要であることが判明した。また、熱損失の実測より、従来の構造ではマイクロ波の利用効率は20%程度であることが判った。そこで、本年度はプラズマ励起源であるマイクロ波のエネルギーを90%以上の高い効率でプラズマ発生に利用できる新しい構造の放電部を目指して開発してきた。 マイクロ波によるプラズマの発生効率を上げるために、マイクロ波がプラズマ発生部に導かれるまでの導波路の構造や形状を、3次元電磁界シミュレーションによって最適化してきた。すなわち、導波路として用いられる高純度セラミックでは、比誘電率が約10であり、放電部に満たされるガスの比誘電率は1である。したがってこれらの境界面では原理的に大きなマイクロ波反射が生じ、効率良くガスを励起することは困難になる。ところが、セラミック導波路の形状を工夫することで、媒質境界面での反射を打ち消し、99%をプラズマ発生に利用できる目処がついた。しかも形状を最適化することで、高密度プラズマの発生中でもマイクロ波の反射を抑制できる形状が存在することも判った。 以上のように、マイクロ波導波路の構造と形状を最適化した放電部を製作し、現在、高密度プラズマの発生実験を行っている。現時点での実験結果として、導波路中での損失がほとんど無く、90%以上のエネルギーがプラズマ発生に利用されていることを確認した。さらに、ガス圧に関しても従来最高値の5倍の約3気圧までの圧力において、常に安定した高密度プラズマが発生できることを確認した。現在、世界初のエキシマレーザ連続発振を目指して実験を継続中である。
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