Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
BCC構造を有するバナジウムは,水素,重水素における吸蔵特性において,大きな同位体効果を有している事が知られている.そこで,Ti-Cr-V系合金において,水素,重水素における同位体効果を測定し,1,2水素化物形成領域の境界線に及ぼす同位体効果の影響を調査した. その結果,20at%V合金においては水素の場合,Cr量が56at%Cr以上で1水素化物が出現し,最大水素吸蔵量が大きく減少したが、重水素の場合には,より高Cr量である60at%Cr以上で1重水素化物が出現し,最大重水素吸蔵量が大きく減少することが判明した.これは,1水素化物と1重水素化物両方を形成する合金においては,重水素のプラトー圧が水素のプラトー圧よりも高く,2水素化物と2重水素化物両方を形成する合金では,重水素のプラトー圧が水素のプラトー圧よりも低いためであることが原因であると考えられる. 水素では1水素化物が形成されるため,水素放出量が1.1mass%と少ないが、重水素においては2重水素化物が形成されるTi-56at%Cr-20at%V合金において,2重水素化物が形成される重水素において重水素処理(重水素を吸蔵,放出)を行った後に水素を吸放出させた場合,水素においても1水素化物ではなく2水素化物が主に形成され,重水素処理を行わずに水素を吸蔵させ場合と比較すると水素放出量が1.1mass%から2.2mass%と2倍になることが判明した。
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