Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
ウリ科植物の芽ばえでは,内皮細胞に含まれるアミロプラストによる重力の受容がオーキシンの不均等分布を誘導し,根と胚軸の境界部(TR領域)における特定の皮層細胞がその一定以上のオーキシン濃度に反応して成長極性を変化させ,ペグを発達させるものと考えられている。宇宙実験の結果から,地上における反重力刺激側のペグ形成が重力によってネガティブに制御されることを示した。さらに我々は,オーキシン誘導性遺伝子CS-IAA1の発現解析および内生オーキシンの定量実験から,重力によるネガティブコントロールには,オーキシン濃度の局所的な減少が関与する可能性を示した。また,オーキシン輸送阻害剤を用いた実験から,ペグ形成には,オーキシン輸送が重要な役割を担うことが示唆された。 そこで本研究では,ペグ形成部位におけるオーキシン輸送・蓄積機構を明らかにするために,キュウリから単離したオーキシンInfluxキャリアCS-AUX1およびEffluxキャリアCS-PIN1に対する抗体を作成し,ペグ形成におけるオーキシンキャリアタンパク質の発現および局在を解析した。その結果,CS-AUX1タンパク質は,維管束組織以外の細胞に局在し,ペグ形成の抑制される部位に比較して,ペグの発達する部位で顕著な発現がみとめられた。一方,CS-PIN1タンパク質は,表皮・皮層細胞に局在し,ペグの形成される部位に比較して,ペグ形成の抑制される部位で,その発現が多いことが明らかになった。また,CS-PIN1タンパク質は,維管束組織においても強い発現がみとめられた。これらの結果から,オーキシン流出入の2つのキャリア(CS-AUX1およびCS-PIN1)の不均等な発現および局在によって,細胞内オーキシン濃度が変化し,ペグ形成が制御されている可能性が示唆された。
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