Project/Area Number |
01J08663
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤原 郁子 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アクチン / 細胞骨格 / 重合 / トロポミオシン |
Research Abstract |
アクチンは全ての真核細胞に存在して柔らかい細胞骨格を担うが、フィラメント1本の動的メカニズムは明らかでない。アクチンフィラメント1本の重合・脱重合ダイナミクスのメカニズムを解明するため、純粋なアクチンフィラメント1本の重合過程を直視した結果、アクチンフィラメントは重合相においても定常相においても長さが揺らいでおり、解析から重合・脱重合過程はアクチン分子の結合・解離がフィラメントの両端で確率的に生じる拡散過程とみなせることを明らかにした。更に詳細な解析を行う為、蛍光染色したアクチンフィラメントの一部に集光レーザーを数秒照射し強制退色させ、目印をつける系:フォトブリーチングシステム:を導入した。この実験から、生理的条件下ではアクチンフィラメントには速く重合する端と遅く重合する端があり、どちらの端も時間が経っても殆ど脱重合しないことが観察され、世界に先駆けてトレッドミルを証明することが出来た。この系を利用して、アクチン調節タンパク質トロポミオシン、トロポニンを入れた重合・脱重合過程の直視を行った。この系によって過剰のトロポミオシンを添加するとアクチンフィラメントが束化するバンドル化現象のリアルタイム観察をすることができた(日本生物物理学 会名古屋 2002/11)。また、アクチン内部のヌクレオチドがADP-Piであるとき、フィラメントが安定化されることが報告されていることから、本実験系においても無機リン酸Piを添加し、フィラメントの両端での重合・脱重合が穏やかになるかどうかを検討した。(Biophysical Society 46th Anuual Meeting 2003/03 SanAntonio)ついで、東大医科研竹縄研の末次志郎氏との共同研究で、アクチン結合タンパク質であるArp2/3complexによる枝化アクチンフィラメントの重合実験を行った。リアルタイム観察から、Mother filamentのP端寄りに枝が形成されやすいことを示した。また光ピンセット系を用い、Arp2/3complexとVCAの問の破断力が約6pNであることと、ミシンS1から見積られる結合寿命を参考に、Arp2/3complexとVCAの間の結合寿命が100秒であることを示した。
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