酸化的DNA損傷ホルムアミドピリミジンの遺伝毒性と新規修復機構の解明
Project/Area Number |
01J08974
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浅越 健二郎 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 酸化損傷 / ホルムアミドピリミジン / メチルホルムアミドピリミジン / DNA複製 / Translesion DNA Synthesis / バイパスポリメラーゼ / 複製阻害 / 突然変異性 |
Research Abstract |
遺伝情報を担うDNAには、突然変異や細胞死の原因となる様々な酸化損傷が生じる。本研究では、これまでにグアニン由来の主要酸化損傷塩基であるホルムアミドピリミジン(Fapy)のモデル塩基として、メチルホルムアミドピリミジン(mFapy)を部位特異的に含むオリゴヌクレオチドを合成し、これを鋳型として、E. coil DNA polymerase I Klenow fragmentによるmFapyのDNA複製阻害効果と突然変異性の解析を行ってきた。その結果、mFapyはDNA合成を強く阻害するが、突然変異性は示さないことを明らかとした。 DNA複製阻害効果の高い損傷は、損傷乗り越えDNA合成(TLS)によりバイパスされる可能性があることから、本研究では、TLSを行うバイパスポリメラーゼを用いて同様の解析を行った。バイパスポリメラーゼには、E. ciol DNA polymerase IV (Pol IV), human DNA Polymerase κ (Pol κ), Drosophila Rad30A (dRad30A), Drosophila Rad30B (dRad30B)を用いた。その結果、いずれのバイパスポリメラーゼを用いた場合もmFapyはDNA合成を強く阻害することが明らかとなった。次にmFapyの向かいに取り込まれるヌクレオチドの種類を検討した。Pol IV, Polκを用いた場合は、Cのみが取り込まれた。一方、dRad30Aを用いた場合は、4種類全てのヌクレオチドが取り込まれ、dRad30Bを用いると、G, C, Tの3種類が取り込まれた。したがって、mFapyのTLSは、Pol IV, Polκは突然変異を誘発しないが、dRad30A, dRad30Bは突然変異を誘発することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)