酵母における膜輸送系と翻訳装置合成系間の制御機構に関する研究
Project/Area Number |
01J09023
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三好 啓太 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リボソーム生合成 / 膜輸送 / シグナル伝達 / RRS1 / 膜輸送経路 / 転写制御 |
Research Abstract |
当研究グループでは、出芽酵母において膜輸送系を遮断するとリボソーム構成成分であるrRNAとリボソーム蛋白質の遺伝子群の転写が顕著に、しかも特異的に抑制される事を見出している。膜輸送系のどの段階を遮断してもこれら遺伝子群の転写抑制が起こることから、細胞膜合成の停止が引き金となり膜から核へシグナルが伝達されると考えている。これまでに本シグナル伝達欠損株の解析から、RRS1及びRPL11を取得している。Rrs1pは60Sリボソーム生合成に必須であることも明らかにしてきた。 RRS1の解析のため温度感受性変異株をPCRを用いた変異導入法を用い取得した。これら変異株の解析から、Rrs1pがリボソームサブユニットの核小体から核質、核質から細胞質への輸送に関与することを明らかにした。またrrs1温度感受性変異と合成致死性を示す変異遺伝子の取得を行い、rex1-1を取得した。REX1はエキソヌクレアーゼであり、5S rRNAのプロセシングに関与していることが報告されている。Rrs1pは、60Sリボソームサブユニットの生合成に関与すること、またRpl11pと相互作用する。Rpl11pは、5S rRNAと相互作用するRpl5pと60Sリボソームサブユニット内で非常に近くに存在する。以上のことから、Rex1pによって正確に成熟した5S rRNAとRpl5pの複合体が、60Sリボソームサブユニット前駆体に導かれ、さらにこれらを指標にRrs1pによってRpl11pが導かれるのではないかと考えている。 膜輸送系阻害時のシグナル伝達におけるRrs1pの機能解析を行った。本シグナル伝達において、RRS1の遺伝学的上流にPKC1が存在することからRrs1pのリン酸化修飾が考えられた。Rrs1pのリン酸化について解析したところ、Rrs1pはリン酸化蛋白質であることが示唆された。このことから、Rrs1はリン酸化・脱リン酸化修飾により機能変化する可能性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)