Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,視覚障害者や視覚能力の低下した高齢者による情報アクセスを容易にすることを最大の目的としている.現状のWebページ設計は,視覚情報が中心であり,障害者・高齢者の利用を想定しているとは必ずしも言えない.そこで本研究は,音声情報を利用することにより,さらにアクセシビリティの高いWebページの実現を提案することを目的としている. 視覚情報に関する先行研究により,Webページ設計時にJust Suggestive(JS)原則を守ることが理解を促進することが提案されていることから、これを拡張することで音声利用の利点や問題点を明らかにすることが可能である.最終的には,障害者・高齢者だけでなく,情報化社会をサポートする技術になることも視野に入れている. 本年度は,実用場面におけるアクセシビリティを実験的に検証した. (1)実際に提供されている行政関係のホームページを被験者に呈示し,課題を遂行させることによって,どのような問題により課題遂行が遅れるもしくは課題遂行が行えないかを検討した.その結果,上位の情報が具体的でなかったり,下位情報に関する情報呈示がまったくなからたりすると,利用者が課題の遂行にとまどう傾向があることがわかった. (2)音声情報利用のひとつとして,現在普及している携帯電話をつかった実験を行った. 携帯電話に備えられた音声読み上げサービスを使って,実環境における音声の印象と了解度の評価を行った.音声のみをヘッドホン経由で呈示した場合よりも携帯電話から呈示する方が総合的な印象が良い傾向にあった.了解度は聞き取りに問題のないレベルをクリアしたが,予備的な実験では,文の始まり部分で聞き誤りを起こすとその後の処理が行えず,結果的に全体を聞き取れない場合が多くあり,文頭での情報呈示に工夫が必要と考えられ,今後の検討事項とした.階段を昇降しながら携帯電話音声を聞き,その印象と了解度を評価した結果,印象評価では音質や総合的な良さに関する項目で評価が向上した.これは被験者の内的尺度の違いや発話している対象に関する想定のちがいなどの理由が考えられる.これらも今後の検討事項とする必要がある.了解度に関しては大きな差は見られなかった.
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