マイクロキャピラリー操作-顕微分光法による単一微粒子への固相抽出過程の研究
Project/Area Number |
01J09737
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
関根 朝美 (2003) 筑波大学, 科学研究科, 特別研究員(PD)
關根 朝美 (2001-2002) 筑波大学, 化学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 物質移動 / 単一微粒子 / 競争吸着 / 界面活性剤 / ミセル / 微粒子内拡散 / 顕微分光 / 収着 / ポア拡散 / 細孔サイズ / 分子サイズ |
Research Abstract |
これまでの研究で溶液中に単一微粒子をインジェクションし顕微吸光法で計測することにより,溶質が微粒子細孔内を物質移動する過程を定量的に議論できることを,モデル色素を用いて明らかにしてきた。本研究では,この単一微粒子計測法を用い,界面活性剤がシリカゲル微粒子細孔内を物質移動する過程について速度論的解析を行った。界面活性剤は可視領域に吸収をもたないため,すでにシリカゲル微粒子内物質移動過程が明らかになっているローダミン6G(R6G)を用い,R6Gと界面活性剤の競争吸着を利用して測定を行った。界面活性剤はカチオン性のn-ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB)を用いた。R6G(濃度;2x10^6mol/dm^3)の水溶液に直径(d)40-100μmの球状シリカゲル粒子(細孔サイズ;6.5nm)を添加し,収着平衡とした。このシリカゲル微粒子一粒を,R6G及びDTAB(10^<-3>または10^<-2>mol/dm^3)を含む水溶液に添加し,顕微吸光法により単一シリカゲル微粒子の吸収スペクトルの経時変化を測定した。その結果,DTAB濃度10^<-3>mol/dm^3においてはR6Gの吸光度は減少して一定値を示した。一方,DTAB濃度10^<-2>mol/dm^3ではR6Gの吸光度は減少し,その後増加した。DTABの臨界ミセル濃度が1.1×10^<-2>mol/dm^3であることから,ミセルによる影響が寄与していると考えられる。また,微粒子細孔内拡散が律速であるとしてデジタルシミュレーションによる解析を行ったところ,見かけの微粒子内拡散係数が〜10^<-8>cm^2/sで実験値を再現した。拡散係数と吸着平衡定数の関係は理論よりも吸着平衡定数の値がやや高いという結果になったが,これはDTABミセルの影響と考えられる。以上より本手法は界面活性剤の微粒子内物質移動過程の解析にも有効であることが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)