光化学系と炭酸固定・光呼吸系のエネルギー生産消費からみた個葉光合成制御機構の解明
Project/Area Number |
01J10234
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
作物学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉村 泰幸 九州大学, 農学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | C_3, C_4植物 / 光化学系II / 光呼吸 / 炭酸固定 |
Research Abstract |
3つのサブタイプを含む23種のイネ科並びに双子葉のC4型作物牧草を育成し,下記の手法を用いて光呼吸特性を調査することにより,光呼吸の実態や光呼吸活性の種間差を明らかにした. 1)葉の超薄切片を作製し,透過型電子顕微鏡を用いて光合成,光呼吸に関わるオルガネラである葉緑体,ミトコンドリア,ペルオキシソームの構造を観察するとともに,葉肉細胞と維管束鞘細胞におけるこれらオルガネラの量的解析を行い,構造学的な見地から光呼吸特性を評価した.維管束鞘細胞に含まれるペルオキシソーム数,並びに維管束鞘細胞と葉肉細胞におけるミトコンドリアおよびペルオキシソームの分布割合の検討から,NADP-ME型のC4植物は低い光呼吸を働かせるだけの構造学的な基盤しか持たないことを確認した.また,NADP-ME型の維管束鞘細胞葉緑体には,グラナが少量存在する(rudimentary)グループとグラナがほとんどない(agranal)グループに分けられた. 2)光呼吸が働くために必要な生化学的基盤を明らかにするため,グリコール酸回路の補酵素であるグリシンデカルボキシラーゼ(GDC)の葉における蓄積を,GDC抗体を用いてウエスタンブロット法により解析した.この結果,C4植物はC3植物に比べて量は少ないが,全てのC4植物種で実質的にGDCを蓄積しており,C4植物にも光呼吸が働くための生化学的基盤があることが確認された.NADP-ME型のC4植物ではEriachneを除いて蓄積は低いが,NAD-ME型とPCK型では高い蓄積が認められ,C4植物の中でもGDCの蓄積量に大きな種間差があることを見い出した.
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Report
(1 results)
Research Products
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