Project/Area Number |
01J10276
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川口 大輔 九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高分子 / 表面 / 拡散 / ガラス転移 / ポリスチレン |
Research Abstract |
(ポリスチレン(hPS)/重水素化ポリスチレン(dPS))二層膜界面における深さ方向の拡散挙動を二次イオン質量分析(DSIMS)測定および中性子反射率(NR)測定に基づき評価し、特異な分子鎖熱運動性を有する表面層の厚みを解明した。 数平均分子量(M_n)がともに29000のhPSおよびdPSの膜をスピンコーティング法により調製し、二枚の膜を貼り合わせることで(hPS/dPS)二層膜を調製した。その後、表面のガラス転移温度(T_g^s)以上かつバルクのガラス転移温度(T_g^b)以下の種々の温度で熱処理を施し、その際の界面厚変化をDSIMS測定に基づき評価した。T_g^b以下の温度であるにも関わらず、界面厚は熱処理時間とともに増加し、一定値に到達した。この結果は、貼り合わせた界面の分子運動がバルクのそれと比較して活性化していることを示している。また、増加した界面の厚みから貼り合わせた表面における分子鎖熱運動性の活性化した深さを求め、365KではPS膜表面の約5nmの深さ範囲で分子鎖熱運動性が活性化していることを明らかにした。さらに、分子鎖熱運動性の活性化した深さ範囲の温度依存性から、分子鎖熱運動性が膜表面から内部に向かって徐々に低下していくことを明らかにした。 また、365Kの一定温度下において、M_n<110000では、表面層の厚みはM_nに依存せず約5nmの一定値で、M_n>110000ではM_nの増加とともに減少した。このことから、分子鎖熱運動性の活性化した深さ範囲は、分子鎖の拡がりとは無関係であることを明らかにした。(以上の結果を、Macromoleculesをはじめとする雑誌に発表済みまたは発表予定である。) 現在は、膜表面層における面内方向の拡散挙動について検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)