Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本年度は,日本アルプスの氷河地形についてGISデータベース化するとともに,その解析を行った.氷河地形から復元される平衡線高度と気象データを元に,最終氷期極相期の降雪量を復元し,太平洋側と日本海側の比較を行った.その結果,最終氷期の日本列島では,太平洋側の乾燥化が著しく,太平洋側に降雪をもたらす低気圧の活動が衰弱していることを明らかにできた.この解析結果については11月に中国雲南省昆明にて行われたChina-Japan Joint International Geomorphological Conference(日中合同地形学会)において発表をおこなった.さらに,GISを用いた研究では,昨年投稿中であったCatena誌の論文(Siakeu et al.)が受理された他,Computers & Geosciences誌(Oguchi et al.)も受理された. さらに,昨年度行われた国際地形学会議にて報告を行った,日本アルプスの氷河地形に関するレビュー論文もZeitschrift fur Geomorphologie誌に受理された(Aoki and Hasegawa).昨年度,調査を行ったカナディアンロッキーの氷河調査に関する報告も,一部が既にBulletin of Glaciological Research誌から公表された(Matsuoka et al).加えて,日本アルプスの氷河地形の類型化に関する論文も地学雑誌にて公表し(青木,2002),年代測定に関する本邦初の成果も公表することができた(Aoki,2003). 本年度は,これまで蓄積してきたデータを,主として国際誌などで公表することができたことが大きな成果であると考えている.さらに,今年度はGISデータベースの蓄積が進み,今後の解析にあたって有効であると考えている.
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