Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
野生動物の糞分析からは,食性や種判定などの情報が得られるが,従来の方法では類似した体サイズや食性の動物では,糞からの種判定が困難な場合が多かった。しかし糞からDNAを分析し,種や性別判定ができれば,野生動物の生態調査に活かしていくことができる。よって,本研究ではこれまで私達が取り組んできたイタチ科およびネコ科動物のDNAデータを基に,長崎県対馬に同所的に分布する食肉目4種について,種および性別判定ができる糞DNA分析法を開発することを目的とした。 まず,先行研究で得られた対馬に分布する食肉目4種(ツシマヤマネコ Felis bengalensis euptilura,ツシマテン Martes melampus tsuensis,シベリアイタチ Mustela sibirica,ノネコ Felis catus)のミトコンドリアDNAチトクロムb遺伝子の塩基配列を基に,種特異的な領域(200〜300bp)をPCR増幅できるプライマーを設計した。そのPCRの結果,ターゲットとした種のみを検出することができた。 また,オスY染色体上にのみ存在するSRY遺伝子領域をPCR増幅するプライマーを設計した。この際,メスではPCR産物が得られないため,上記の種判定用のミトコンドリアDNAプライマーをinternal controlの増幅のために用いた。 これらのマーカーを用いて数例のサンプルの判定を行った結果,十分に活用できることが実証された。
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