レプチンを介する新規シグナル分子の探索および脳内免疫機能分子の発現制御機構の解析
Project/Area Number |
01J10740
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
細井 徹 北海道大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レプチン / IL-1β / 求心性迷走神経 / 炎症 / 中枢神経系 / 免疫 / 神経・内分泌・免疫相関 / 視床下部-下垂体-副腎系 |
Research Abstract |
バクテリアエンドトキシンによって誘発される末梢性炎症反応は中枢において炎症性サイトカインの発現、発熱、睡眠、摂食抑制などの作用を惹起する。しかし、このような末梢の炎症反応の中枢神経系への伝達経路については不明な点が多い。末梢性炎症時に求心性迷走神経が末梢から中枢へのシグナル伝達に関与するという可能性については実験条件により必ずしも一致した見解が得られていなかった。 本研究では、直接求心性迷走神経の電気刺激すると言う手法を用いることで証明し、その関与について決定的なものとした。一方、求心性迷走神経を介さない経路として今回新たに、肥満遺伝子産物であるレプチンを見いだした。レプチンは直接脳内に移行し、グリア細胞に作用してIL-1βを誘導した。また、レプチンによるIL-1βおよびIL-1raの産生は、レプチンの脳内作用部位とされる視床下部に加えて今回新たに海馬、大脳皮質、小脳、脳幹部でも誘導され、STAT3の活性化非依存的に、機能未知であったショートアイソフォームレプチン受容体を介して惹起する可能性を示唆した。以上から、レプチンのIL-1βの産生を介する肥満以外の新たな生理作用を示唆した。また、レプチンのOb-Rb受容体を介する脳内STAT3の活性化部位として視床下部のみならず今回新たに脳幹部が存在することを明らかにした。この発見は、レプチンの中枢神経系における生理機能ならびに肥満治療において重要な知見と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)