2-デオキシ-scyllo-イノソース合成酵素の動的解析及びその応用
Project/Area Number |
01J11520
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中西 恵理子 (南後 恵理子) 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 天然物化学 / 阻害剤 / X線液晶解析 / 酵素 / 生合成 |
Research Abstract |
2-デオキシ-scyllo-イノソース(DOI)合成酵素は、2-デオキシストレプタミン(DOS)含有型アミノ配糖体抗生物質ブチロシンの生合成鍵酵素で、グルコース-6-リン酸を直接炭素六員環化することによりDOIを生成する。DOIは2,3,4,5-テトラヒドロキシシクロヘキサノン構造を有し、構造的に脱水して芳香環化しやすい化合物であることから、医薬品や香料の原料となるカテコールなどの芳香族化合物に一工程で変換可能である。このように本酵素は応用性の高い酵素として興味深いが、いまだその三次元構造や詳細な反応機構は明らかとなっていない。そこで、本酵素の三次元構造を明らかとするためのX線結晶解析に着手した。250種類のスクリーニングの結果、PEGを用いた系で結晶化することがわかり、この結晶のX線回折測定より、2.3Åの分解能のデータを得ることができた。次に位相を決めるため、分子置換法、セレノメチオニン置換体による他波長異常分散法を検討したが、いずれも決定には至らなかった。続いて、各種重原子試薬を用い、結晶に重原子を導入したところ、水銀、白金による重原子置換体の回折を得ることができ、重原子置換法から位相決定することに成功した。現在モデルビルディング及び構造精密化を行なって、活性部位などのアミノ酸残基の解明に努めている。次に反応機構解析を行なうため、基質類縁体carbaglucose-6-phosphate(C-6-P)の重水素標識体を合成した。この標識体と本酵素の反応を^2H-NMRにて追跡したところ、新たなシグナルが観測された。現在この生成物の単離を行なっており、重水素の位置から反応機構に関する知見を得ようと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)