細胞性粘菌遺伝子の発生分化における発現ネットワーク解明
Project/Area Number |
01J60002
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小原 真司 筑波大学, 生物科学系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 細胞性粘菌 / 転写因子 / 時間的発現プロファイル / 遺伝子ネットワーク / 発生 / 分化 / 遺伝子破壊株作製 / 空間的発現プロファイル |
Research Abstract |
昨年度までに、細胞性粘菌の日本cDNAプロジェクトおよびゲノムプロジェクトの塩基配列デーダより、他生物の転写因子遺伝子に相同遺伝子55個に注目し、これらの遺伝子破壊株の作製を進めてきた。今年度は、これらのうち36遺伝子について、発生過程における発現パターンをリアルタイム定量PCRにより解析した。その結果を用いて、発生開始後に発現が誘導される遺伝子7個、破壊株作製済の遺伝子2個、計9個の転写因子遺伝子について遺伝子ネットワークの解析を行った。 遺伝子ネットワーク解析の第一歩として、三菱スペース・ソフトウェア株式会杜との共同研究でS-systemを用いたネットワークの推定を試みた。現在まで、S-systemを用いた手法では仮想的なタイムコースデータでの有効性が示されているに過ぎず、実験データを用いた例はなかったので、細胞性粘菌の発生過程における転写因子遺伝子の発現パターンをタイムコースデータを用いて行うことにした。タイムコースデータは、野生株と2株の転写因子遺伝子破壊株、計3株における9個の転写因子遺伝子の発生時の発現データを、信頼性の高いリアルタイム定量PCRにより測定した。また、再現性を確認するため、"RNAサンプリング、定量PCRによる発現パターン解析、S-systemによる遺伝子ネットワーク推定"という二連の実験を複数回行った。 その結果、複数回のネットワーク推定実験での主な共通箇所は、遺伝子破壊株で影響を受けていてその下流にあることが予想される遺伝子への正の制御関係であったが、それ以外にも遺伝子破壊株以外の遺伝子間での制御関係も推定された。このような遺伝子破壊の影響だけではない制御関係が、異なるタイムコースデータで再現性を持って推定されているのは興味深い。現在、既に得られている別の遺伝子破壊株を用いて、推定されたネットワークの検証を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)