Project/Area Number |
01J60024
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鵜木 元香 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 癌抑制遺伝子 / PTEN / EGR2 / BPOZ / 細胞増殖抑制 / アポトーシス / BNIP3L / BAK |
Research Abstract |
PTENのアポトーシス誘導機構に関わる遺伝子をcDNAマイクロアレイにて同定し、この中で卵巣癌において発現が低下している癌抑制遺伝子候補を6つ同定した。この6遺伝子を発現プラスミドベクターにて細胞内で発現させた結果、BPOZとEGR2が細胞増殖を顕著に抑制した。内因性BPOZとEGR2の発現抑制実験では細胞増殖が促進され、この2遺伝子の定常的な発現が異常な細胞増殖を抑制している事が示唆された。EGR2についてAd-EGR2を作製し、卵巣癌、子宮体癌、グリオブラストーマ、大腸癌、肝癌、肺癌などのさまざまな癌細胞株に感染させたところ、これらの癌細胞株に対してAd-EGR2はアポトーシスを誘導し、遺伝子治療への応用の可能性が示唆された。このアポトーシス誘導機構を解明するために、cDNAマイクロアレイを用いてEGR2の下流遺伝子を同定した。その結果、EGR2は、pro-Bcl-2 family蛋白の一員であるBNIP3LとBAKの発現を誘導し、また時間的に遅れて、TNFαの発現も誘導する事がわかった。さらなる検討により、EGR2はBNIP3LとBAKの発現を直接制御している事がわかった。またAd-EGR2の癌細胞への感染はミトコンドリアの膜電位を低下させ、ミトコンドリアからチトクロームcを放出させ、カスパーゼ3、8、9を活性化することも証明した。これらの結果より、EGR2はBNIP3LとBAKの直接の発現誘導を介してミトコンドリアからチトクロームcを放出させ、カスパーゼ9が活性化され、カスパーゼ3が活性化されアポトーシスに至る経路が提示された。またTNFαがカスパーゼ8を活性化し、カスパーゼ3が活性化されアポトーシスに至る経路も相乗的に働いている可能性が示唆され、PTEN-EGR2アポトーシス経路の一部を解明する事ができ、臨床応用への基礎の一部を確立する事ができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)