消化器癌におけるストレス反応機構の解析と分子疫学への応用
Project/Area Number |
01J60082
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
見田 裕章 札幌医科大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | gadd45 / p21 / MTK1 |
Research Abstract |
癌細胞のストレス反応性の細胞内情報伝達に影響を及ぼすと推測されるp21,gadd45,MTK1の3分子間の結合と相互作用に関して解析を行った。前年度のHelaやCos7での強制発現系を用いた実験ではその相互作用について明らかにするには不十分だったため、本年度は系を変更して更なる検討を施行した。3分子の結合および相互作用について明らかにするためyeast 3-hybrid法を用いた。 p21に関しては野生型p21(p21 wt)、リン酸化状態をmimicするp21 T145D (p21TD),およびリン酸化を受けないp21 T145A (p21TA)のcDNAをそれぞれ用いて3-hybrid法用のvectorに導入した。3-hybrid法による解析の結果として、1:野生型およびThr変異体のp21は、gadd45α、β、γとMTK1の結合を阻害しない。2.野生型およびThr変異体p21とMTK1の直接の結合は見られない。3.p21とMTK1の結合は、gadd45α、β、γのいずれかを同時に発現させても誘導が見られない、といったことが明らかになった。p21はgadd45ファミリーとも結合し、またMTK1とも結合することがそれぞれ示されているが、3-hybrid法ではこの3分子が同時に結合状態にあるということを示すことはできなかった。今回この3分子がcomplexを作ることが観察できなかったことを考慮すると、gadd45-p21の結合とgadd45-MTK1の結合は互いに競合的である可能性が示唆される。gaddの他分子との結合部位がp21とMTK1の間で共通のものを使用しており、結果として細胞内の情報伝達状態によりそれぞれの分子との結合が排他的に選択されるのであろうと推測される。一方、p21によるgadd45とMTK1の結合の阻害が3-hybrid法で検出されなかったことに関しては、p21の発現量が不十分で、残存した結合により阻害された結合による効果が隠されてしまったものと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)