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ニュルンベルク国際軍事裁判における「人道に対する罪」概念の研究

Research Project

Project/Area Number 02610185
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field History of Europe and America
Research InstitutionTokyo Jogakkan Junior College

Principal Investigator

清水 正義  東京女学館短期大学, 助教授 (20216104)

Project Period (FY) 1990 – 1991
Project Status Completed (Fiscal Year 1991)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsニュルンベルク裁判 / 戦争責任論 / 戦争犯罪 / 第二次世界大戦 / ナチズム(ファシズム)
Research Abstract

ニュルンベルク国際軍事裁判の管轄とされた「人道に対する罪」概念の形成過程を研究文献を通じて明らかにすること、「人道に対する罪」が包含する罪の内容を判決その他の資料を通じて具体的に検証すること、ニュルンベルク裁判と東京裁判における「人道に対する罪」の適用の相違の意義について明らかにすること、以上三点を今年度研究の重点目標とした。その結論は以下の通りである。
1.「人道に対する罪」はすでに第一次世界大戦後のヴェルサイユ講和会議の際に用語として用いられているが、「民間人に対する非人道的迫害行為」という意味でこの罪が成立したのは、第二次世界大戦中の連合国間の合意、とくに中東欧の諸小国間の合意に発するものであり、その際、この罪概念が射程とした犯罪行為はナチス・ドイツによる連合国国民及びドイツ国民に対する迫害行為であった。
2.「人道に対する罪」は、本来、戦時国際法規違反の範疇を越える人類普遍の原理に対する侵害として成立したものであったが、国際軍事法延の管轄の限界から、戦争犯罪に類似した罪と概念されてきた。しかし、この罪の本来の概念は戦争犯罪にとどまるものではなく、従って戦後、国際社会の合意により、ジェノサイド条約などの形で普遍的法規範のひとつに高められたのであり、また西ドイツにおいて「人道に対する罪」が刑法殺人罪の一種として認定され、断罪される余地が残されたのである。
3.以上のような状況と比較して、東京裁判においては「人道に対する罪」に該当する犯罪行為が存在したと見做されていたかどうかきわめて不分明であり、結果的にこの罪の適用は回避されている。このことが、戦後、戦争犯罪について日本で法的断罪が行われなかった根拠であると考えることができる。

Report

(2 results)
  • 1991 Annual Research Report
  • 1990 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 清水 正義: "国際軍事裁判憲章第6条C項「人道に対する罪」に関する覚書" 東京女学館短期大学紀要. 14. 87-99 (1991)

    • Related Report
      1991 Annual Research Report

URL: 

Published: 1990-04-01   Modified: 2016-04-21  

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