Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立沢 一哉 東北大学, 理学部, 助手 (80227090)
会田 茂樹 東北大学, 理学部, 助手 (90222455)
板東 重稔 東北大学, 理学部, 助教授 (40165064)
高木 泉 東北大学, 理学部, 助教授 (40154744)
加藤 順二 東北大学, 理学部, 教授 (80004290)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究の目的,研究実施計画であげた項目は幅広いものであったが,その中で主として以下のような研究実績をあげることができた。 1.積分可能系の代数的取り扱いについては,伊藤により積分可能系を定義するモ-メント写像の特異点における標準形の解析が行なわれた。これは積分可能性と“解ける座標"の関連を追求したものである。また、力学系の時間変数を複素化すると,解の解析接続に付随した多価性等興味深い現象があらわれるが,これについても伊藤により研究された。 2.常微分方程式の解の有界性については,加藤によりLie^^′nard型微分方程式について研究された。また,立沢はSchro^^¨dinger作用素の固有値の漸近分布に関し,古典的なDirichletーNeumann bracketing法に基づきつつも,(多項式ポテンシャルの場合を扱った)Feffermanの手法を応用することにより,非古典的ポテンシャルの場合についていくつかの結果を得た.確率論的側面では,確率微分方程式で記述される拡散過程に付随した確率測度の台が,対応する常微分方程式によって制御されることを示した会田の結果がある.さらにこれは,より抽象的なStrookーVaradhanの定理の一般化へと拡張された。 3.幾何学,大域解析学との関連については板東が次のような結果を得た。すなわち,正則ベクトル束の特異点の除去可能性についてはUhーlenbeckらによるEinsteinーHermitian条件の下での結果があるが、Einstein条件をとり除いても,単に曲率がL^2に属していればC^2内の穴あき球の上の正則なHermitianベクトル束は球の上全体で定義された正則ベクトル束へ拡張できる. 以上の諸成果の中には必ずしもHamiltonn力学系の理論と直接は関係のないものも含まれるが,それらはHamilto系(古典力学)の関連領域における結果と考えられる。
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