巨大磁気光学効果を示す新材料:Ce置換ガ-ネットの開発
Project/Area Number |
02650216
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子材料工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
五味 学 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80126276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 正紀 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016624)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | Ce置換ガ-ネット / 磁気光学効果 / ガ-ネット膜 / 光磁気材料 / 光電子分光 / 六方晶フェライト / フェライト薄膜 |
Research Abstract |
赤外領域で大きな磁気光学効果を示すCe置換ガ-ネット(R_<3ーx>Ce_xFe_5O_<12>、R:稀土類イオン)の薄膜結晶の作製条件の確立と、Ceによる磁気光学効果の増大機構の解明を目的とした本研究により以下の研究成果を得た。 1.高周波二極スパッタ法を用いて純Ar中、基板温度500℃以上で非磁性ガ-ネット単結晶基板上にCe置換鉄ガ-ネットの良好なエピタキシャル膜が成長することを明かにした。また、膜成長を還元雰囲気中で行うことによりCe置換量x=2.5と多量のCeを含む鉄ガ-ネット薄膜を成長できることを初めて見いだした。 2.本研究で行った短波長域までの磁気光学効果の測定により、新たに、3.1eV付近に、大きな一電子遷移型の磁気光学効果の増大を見いだした。また、X線光電子分光測定より膜中のCeがCe^<3+>として存在することやRの一部をCa^<2+>で置換しCe^<4+>を増加させたガ-ネット膜の磁気光学効果は減少することから、これらの磁気光学効果の増大は3価のCeイオンの起因することを明かにした。一方、FeイオンをAl,Ga,Inで置換したガ-ネット薄膜の磁気光学効果の測定より、磁気光学効果の増大は分子場理論より求めた四面体位置の鉄の副格子磁化に比例することから磁気光学効果の増大機構にはFe^<3+>も関与していることを明かにした。 3.可視領域に4f→5d電子遷移を持ち大きな磁気光学効果の増大が期待されるEu^<2+>を置換したガ-ネット薄膜及びEu^<2+>,Ce^<3+>を置換した六方晶フェライトBa_<1ーx>R_xFe_<12ーy>M_yO_<12>(R=Eu,Ce,M=Ni,Co)の良質な薄膜を作製した。Eu2+及び六方晶フェライトでのCe^<3+>による磁気光学効果の増大は見いだされなかったが、六方晶フェライトにおいて電荷補償イオンとして置換したNi^<2+>が可視から紫外域にかけて比較的大きな磁気光学効果の増大を示すことを新たに見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)