ストレスに対する魚類ホルモンの分泌と腸管上皮の動態に関する研究
Project/Area Number |
02806038
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
赤崎 正人 宮崎大学, 農学部, 教授 (10040990)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ストレス / コイ / コルチゾ-ル / 腸管内面上皮 / 走査電顕 |
Research Abstract |
コイの日周リズムの把握と環境要因のストレッサ-としての条件を検討するため、血中コルチゾ-ル分泌量の変動をラジオイムノアッセイで測定し調べた。同時に、走査電顕で腸管内面上皮の変動も調べた。 コイに同調因子(周期的環境要因)である光と餌を与えた場合と与えない場合を比較した。その結果、同調因子を与えなくてもコルチゾ-ル分泌量は不規則ながらも1日を周期とするリズムが認められ,因子を与えた場合の日周リズムは顕著であるが,各種の条件下で様々な変動を示した。すなわち、同調因子の光と給餌は日周リズを形成するための重要な要因であると考えられる。 環境要因のストレッサ-として絶食、飼育密度、アンモニア水,魚体の損傷,飼育水槽の色,複合条件(過密,過給餌,無換水)を選び、コルチゾ-ル分泌量の変動を調べた。 結果1.最も高いコルチゾ-ル量を示したものは飼育密度によるものであった。しかし,ストレッサ-として音や振動は飼育密度よりさらに強い効果のあることが示唆された。2.魚体への損傷(1)コイを水中から取上げること自体が大きなストレスになる。(2)体表の粘液を除去するだけで相当なストレスになる。(3)鱗の抜取,切傷は程度に余り関係なく高いコルチゾ-ル量を示し,強いストレスであることが示唆された。3.アンモニア水中ではやや高いコルチゾ-ル量の分泌が認められたが,量の変動が大きく,厳密な結果が得られなかった。4.複合条件によるストレスの判定には,コルチゾ-ル量では判断できない重度のストレスがあり,コルチゾ-ル量以外のストレスの指標が必要と思われる。5.絶食は条件にもよるが,ストレッサ-としての働きは小さいと考えられる。6.走査電顕像ではわずかの差を認めることができたが,顕著な差異は認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)