アルツハイマ-病アミロイド前駆蛋白の局在ならびに生物機能
Project/Area Number |
02807033
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木戸 博 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (50144978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大下 健幸 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (30185243)
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (50035375)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アルツハイマ- / βー蛋白質前駆体 / クニッツ型インヒビタ- / クロマフィン細胞 / 錐体神経細胞 |
Research Abstract |
アルツハイマ-型老人性痴呆症では、大脳皮質錐体神経細胞を中心とした著明なアミロイドβタンパク質の沈着が認められ、神経細胞死の病因の1つと考えられている。このβタンパク質には3種の前駆体蛋白が認められ、その中の2種の前駆体蛋白にはKunitz型プロテア-ゼインヒビタ-ドメインが存在することが知られている。このインヒビタ-を含む前駆体蛋白が、アルツハイマ-型老人性痴呆症の脳で特異的に増加していることが知られ、β蛋白の異常沈着機序に前駆体に含まれるプロテア-ゼインヒビタ-の関与が示唆されている。我々は57残基よりなるインヒビタ-ドメインを大腸菌リコンビナントより精製し、インヒビタ-としての性質を明らかにすると同時に種々の臓器、あるいは細胞での分布を明らかにしてきた。このインヒビタ-(A4インヒビタ-)は、細胞内に局在するトリプシン型プロテア-ゼのトリプタ-ゼとαキモトリプシンを最も強く阻害し、次いでプラスミン,カリクレインを強く阻害する。また、血管内皮細胞に局在するトリプタ-ゼ型プロテア-ゼも強く阻害することから、血管内皮細胞におけるβー蛋白の沈着と何らかの関係があるものと推定される。現在このA_4インヒビタ-に感受性の高いトリプタ-ゼ型プロテア-ゼを血管内皮細胞より精製している。一方A_4インヒビタ-はカテコ-ルアミン分泌顆粒を持つ脳の錐体神経細胞や、副腎髄質のクロマフィン細胞に共通して多くの存在することが判明した。現在副腎髄質のクロマフィン細胞を用いてA_4インヒビタ-を含むβ蛋白前駆体の細胞内局在を免疫電顕を用いて解析している。今後A_4インヒビタ-で抑制されるプロテア-ゼ群の局在を、明らかにすることにより、プロテア-ゼとA_4インヒビタ-の相互作用およびβ蛋白の異常沈着機序を解明する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)