Project/Area Number |
02807126
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
表 由晴 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90158832)
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Project Period (FY) |
1990 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1990: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 肺保存 / ATP / 高速液体クロマトグラフィ- / University of Wisconsin液 / Euro Collins液 / Lactate Ringer液 / low potassium dextran液 |
Research Abstract |
上記研究課題に対する基礎デ-タ-を得るために、ラット摘出肺を各種保存液中に単純浸漬保存し、保存後の肺の活性の指標として、肺組織内ATP量の測定を行ない各種保存液の比較検討を行なった。[方法]SD系ラット(雄、谷重250g)を用い、全麻下に左開胸し左肺一葉を摘出、10℃にて所定の時間、単純浸漬保存した。保存終了後、肺組織内ATP量を高速液体ワロマトグラフィ-法にて測定した。保存液としてUniversity of Wisconsin(UW)液、EuroーCollins(EC)液、Lactate Ringer(LR)液、low potassium dextran(LPD)液を用いた。測定値は各群3〜7匹の平均値±SDで示した。[結果]対照とした摘出直後の肺ATP量は2.63±0.37(N=8)であった。保存開始後30分、2時間、6時間、24時間値は各々、UW液:3.27±0.51、3.10±0.18、3.06±0.26、2.55±0.48、EC液:2.91±0.16、2.90±0.23、2.11±0.35、1.98±0.25、LR液:3.03±0.45、2.95±0.15、1.80±0.31、1.17±0.13、LPD液:2.95±0.21、2.83±0.14、2.30±0.12、1.53±0.32(単位はいずれもμmole/g・wet weight)であった。[結論]各保存液とも保存2時間までは、摘出直後の対照値よりも高値を示し、保存中にATPが産生されていることが示唆され、また各保存液間に有意差を認めなかった。6時間保存ではUW液が他に比してATPが有意に保持され24時間保存ではUW液に次ぎ、EC液でATPが保持されたが、細胞外液類似組成のRL液、LPD液においてはATPの低下が顕著であった。以上の結果から、肺内ATP量を指標とした評価として、UW液の有用性が示された。
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