Project/Area Number |
02807168
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
牛山 順司 日本歯科大学, 歯学部, 教授 (40120620)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 象牙質知覚 / 歯痛 / 象牙芽細胞 / 受容器 |
Research Abstract |
象牙質知覚に関して、エナメルー象牙質接合部が、各種機械刺激に対して最も閾値が低いと言はれている。しかし、歯の知覚神経はこの部に分布しておらず、象牙質ー歯髄境界付近に終っている。従って、象牙質外層から、歯髄に向かっての刺激伝導の機構が存在する筈だが、これについては未だ解明されていない。動水説では、象牙質に与えた刺激が、歯細管内の液体の移動を引き起こし、それにより神経末端が刺激されると言う。この説は、間接的実験に拠るもので、未だ事実として受け入られてはいない。他方、象牙芽細胞を受容細胞とする説は、象牙芽細胞と神経末端との接触部に化学シナプスが存在しないため、あまり顧みられなかった。 この研究報告は、象牙芽細胞と神経末端間の、電気シナプス(即ち、gap junnction)の存在を明かとした、最初の報告である。 1)麻酔ネコの下顎犬歯切端を切断し、歯髄腔を開き、そこより微少電極により、象牙芽細胞の膜電位を記録することに成功した。 2)静止膜電位は、通常ー50〜55mVであった。 3)下歯槽神経刺激による、逆行性反応を象牙芽細胞から記録することができた。4)これは、神経の活動電位が象牙芽細胞に伝搬したものに外ならず、gap junnctionの存在を意味する。5)逆行性反応は多くの場合all or none であった。 6)このall or none現象は、殆ど全ての神経末端が同期発火する為に起こるものと思われ、同期は象牙芽細胞間に存在する gap junnction に依るものと考えられる。7)脱灰に耐える、コバルト イオン 及び ニッケル イオン による細胞内染色法と組織標体作成手法を確立した。 8)この方法により、現在、象牙芽細胞と神経末端間の gapjunnctionの可視化を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)