含水マントル物質の相平衡と水の地球内部大規模循環の研究
Project/Area Number |
02F00061
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大谷 栄治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LITASOV Konstantin D 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
D. LITASOV Konstantin 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ペリドタイト / 高温高圧 / 上部マントル / マントル遷移層 / 融解 / DHMS相 / 下部マントル |
Research Abstract |
本年度においては、高温高圧下における橄欖岩・水系および玄武岩・水系の相関係の解明とともに、これらの系に出現する高圧相中の含水量を測定し、マントル内部の水の貯蔵容量を推定した。 (1)様々な含水量の橄欖岩・水系の相関系と溶融関係を25GPa程度の圧力条件で明らかにした。その結果含水量が2wt%の場合と同様0.5%の場合でも水の存在下において、上部マントルからマントル遷移層には、不連続にソリダス温度が上昇することが明らかになった。すなわち、現実的な水の存在量においても、上部マントル最下部において上昇するブルームが脱水溶融をすることが明らかになった。 (2)含水(2wt%)および無水の玄武岩組成について、25GPaまでの圧力にわたって相関係と溶融関係を明らかにした。そして、無水玄武岩組成のガーネット・ポストガーネット転移の境界を試料急冷法およびX線その場観察法で決定した。その結果、この境界は大きな勾配を持ち、スラブの低温においては、リングウダイトの分解圧力よりも低圧で相転移することが明らかになった。含水系においては、無水系にくらべて0.5〜1GPa程度低圧で相転移が起とることが明らかになった。この関係はスラブの地殻成分の沈み込みに大きな影響をあたえるものである。 (3)上記の橄欖岩組成と玄武岩組成に出現する高圧相であるMg-ペロブスカイト、Ca-ペロブスカイト、NAL相などの無水鉱物に含まれる水の量を顕微FTIRを用いて測定した。 その結果にもとづいてMgペロブスカイト中の含水量と水の循環の実験的研究に着手した。また、上記の実験結果を、ゴールドシュミットコンファレンス、キンバライトコンファレンスなどの国際会議、高圧討論会などの国内の学会で報告した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)