不連続性岩盤の工学的特性の評価と揚水発電所地下空洞設計への適用
Project/Area Number |
02F00097
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Geotechnical engineering
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
棚橋 由彦 長崎大学, 工学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XIAO Jun 長崎大学, 工学部, 外国人特別研究員
肖 俊 長崎大学, 工学部, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 不連続面 / ラフネス / せん断挙動 / 直接せん断試験装置 / フラクタル次元 / 不連続性岩盤 / 地下空洞 / 安定性評価 |
Research Abstract |
地下開発利用では地下空洞断面が大きくなると空洞の安定はより周辺地山に依存し設計・施工が厳しくなる。したがって、地山の力学的挙動を事前に把握し、その結果を分析して設計・施工に反映させるいわゆる情報化施工が重要な役割を担うことになる。本研究では、建設中のある揚水発電所大規模地下空洞を対象とし、大深度に適用する不連続面の室内試験など各種技術の開発とともに、解析及び実験両面から掘削に伴う周辺地山の力学的挙動を的確に把握し、総合技術とした情報化施工の一環として、岩盤構造物の安定性のメカニズムの解明と合理的補強設計法の提案を図ることを目的としている。 本年度は単一不連続面のせん断・透水挙動の評価から不連続体解析法の揚水発電所大規模地下空洞の実現場における適用を対象として総合的に研究を進めてきた。岩盤内不連続面の力学的挙動特性の評価について、研究代表者の研究室が開発した高性能一面せん断試験機を用いて、様々な境界条件を再現したせん断試験を行った。また、開発した表面計測ンステムを用いて、せん断過程における不連続面の表面損傷を定量的に計測し、新たなフラクタルモデルを用いた評価を行った。従来の設計方法と比べ、岩盤不連続面の垂直剛性を考慮した地下空洞設計が、もっとも合理的かつ経済的であると考えられる。 深部における比較的堅硬な地山において高地圧を受ける揚水発電所大規模地下空洞の安定解析に関しては、実際の施工過程を再現した三次元掘削解析モデルを設計し、現場計測データとの比較により解析モデルの信頼性を確かめた上で周辺地山の変形挙動の予測を行い、その予測結果を検討しながら合理的設計・施工への提言を行った。現場地質調査や計測結果により不連続面の方向や空洞奥行き方向への岩質の違いによる周辺岩盤の異方性を表現するために、空洞の左右において静域を分け、さらに空洞奥行き方向についても2つの領域に分けることで(周辺岩盤は計8領域)より細かい物性値の設定を可能とした。地山の物性値を同定するために逆解析の考え方を用いた。さらにこれら解析モデルを用いて空洞周辺岩盤挙動の予測を行うことで、提案した支保設計の有効性が確かめられ、建設費用の削減及び安全施工に大きく寄与することかできた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)