Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
今,新たな観点からバイオマスを,材料やエネルギー源として利用する動きが国境を越えて起こり,そしてバイオマスは次世代にまで影響する地球温暖化問題と関連して議論されている.バイオマスの変換によるグリーンナノマテリアルについて研究することは,人間を含む生物がこの地球上で将来生き延びてゆくことを考えるうえで,決して無駄な保険ではなく,真剣に取り組むべき課題だと考えられる.折しも,2002年末(12月27日),「バイオマス・ニッポン総合戦略」が閣議決定され,持続的発展可能な社会を実現するために,バイオマス由来高分子(バイオポリマー)の普及に強い追い風が吹いている.このような背景のもと,生分解性プラスチックであるポリブチレンサクシネート(PBS)の、ポリマー/クレイナノコンポジット化による性能の向上を目的として研究を行った。PESと種々の有機化クレイ(OMLS)とを二軸押出機を用いて150℃で溶融混練し、ナノコンポジット(PBSCNs)を調製した。得られたナノコンポジットについて、広角X線回折(WAXD)、透過電子顕微鏡(TEM)による構造解析、剛性率、ガスバリア性等の物性解析と、コンポスト・土中における生分解性について検討した。本研究では,クレイの端面間におけるflocculationの形成機構を,構造解析から明らかにするとともに,補強効率の大幅な増加ならびにガスバリア性の向上効果の原因を解明した.更に,コンポストおよび土中において、PBSCNsはPBSと同等の分解性を示し、ナノコンポジット化した場合でも、PBSの生分解性は低下しないことを確認した.
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