Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
(1)複雑な内部構造を持つ生体吸収性樹脂の三次元微細造型,および,(2)胎児肝細胞の増殖と分化の制御,の2つの側面から検討を行った. (1)については,前年度までに確立したポリ乳酸多孔質シート積層・流路切削加工法によってマウスの全肝とほぼ同じ1.3mLの担体を作成し,それを用いてin vitroでヒト肝ガン由来Hep G2細胞の灌流培養を行った.その結果,マクロな流路を切削加工することで,細胞の増殖と機能発現を大きく向上させることを確かめた. (2)については,前年度までに確立した胎児マウス肝細胞の培養条件下(ニコチンアミド・DMSO・オンコスタチンMの三因子共存)でポリ乳酸三次元担体を用いて作成した組織を,70%肝切除同系マウスに移植,そのin vivoでの性能を評価した.その結果,2週間程度のin vitro分化誘導にて肝前駆細胞集団を格段に増幅していくことが,移植1ヵ月後の肝組織の再構築を大幅に改善することが明らかとなった. (2)については,確立したin vitro分化誘導条件のラット胎児肝細胞・購入した継代ヒト胎児肝細胞について,その適用可能性を調べた.その結果,ラットに関してはマウスと同様の培養条件が,同じくin vitroでの肝前駆細胞の分化誘導にとって極めて効果的であった.一方,ヒトについては,オンコスタチンMと三次元培養との組み合わせが有効であった. 以上,マウスやラット胎児肝由来の肝前駆細胞を利用した新規in vitro再構築型肝組織開発にとって,重要な基礎的知見を得ることができた.
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