ベニボタル科昆虫をモデル群とした種分化と擬態形成の分子進化的研究
Project/Area Number |
02F00203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
系統・分類
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
八木 孝司 大阪府立大学, 先端科学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BOCAK Ladislav 大阪府立大学, 先端科学研究科, 外国人特別研究員
LADISCAV BOCAK 大阪府立大学, 先端科学研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 甲虫目 / ベニボタル / ミトコンドリアDNA / 擬態 / 分類 / 分子系統 / 種分化 / ベニボタル科 / 系統 |
Research Abstract |
東南アジア産ベニボタル科Cautires, Xylobanus, MetriorrhynchusおよびBulenides属を研究の対象とした。合計107種約450サンプルよりDNAを抽出し、ミトコンドリアDNAのND5遺伝子の塩基配列を決定した。これらにMetriorrhynchinae亜科の他属15種を外群として加えて、系統解析を行った。さらに主な100種についてのCO1および2遺伝子の塩基配列を決定しND5に加えて系統解析した。その結果、以下のことがわかった。 ベニボタル科はゴンドワナ大陸起源であると考えられる。ミトコンドリアDNA解析によれば、東南アジア島嶼における擬熊グループ間の形態変化に要する時間は大変短く、典型的には1つの擬態グループには全属から数種が加わっていた。異なる地域での類似擬態パターンは独立の起源であることがわかった。色彩多型が東南アジアのMetriorrhynchus属で見られ、類似擬態パターンの多起源性は同一種内でも見られた。ミトコンドリアDNAによる系統解析は、擬態グループ間の形態変化がMetriorrhynchus属のオーストラリアからアジアへの分布拡散の過程で起ることを証明した。 日本列島のベニボタル科はトカラ海峡で大きく2つに分けられ、琉球列島には氷河時代に中国南部から北上してきたと考えられる。 今後は進化速度が遅いリボソームRNA遺伝子などを用いて、系統樹の基幹部(族間)の分岐順序を確かにする必要がある。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)