『分類語彙表』の国際化に関する研究-日韓両言語シソーラスの構築とその応用-
Project/Area Number |
02F00284
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
国語学
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
山崎 誠 (2003) 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門第一領域, 領域長
加藤 安彦 (2002) 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 第一領域長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 有錫 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門第一領域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2002: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 並列シソーラス / 分類語彙表 / 多言語シソーラス / 言語情報化 / 東アジア言語ネットワーク / EuroWordNet / 韓国語シソーラス / デジタル電子辞書 / 96年の増補版 / 2003年の改訂増補版 / 『延世韓国語辞典』 / 体、用、相、その他の類 / 親戚、軍隊、炊事、天気 / 漢語造語成分 / 衣食住に関する語彙 |
Research Abstract |
1963年に国立国語研究所で刊行した『分類語彙表(元版)』(林大)は、長年研究用としても、学習用としても国民にあまねく愛用されてきた。そしてその後に出ている『類語新辞典』(大野・浜西)、『日本語語彙体系』(NTT)、『日本語大シソーラス』(山口)などの日本語マクロシソーラス開発に影響を与えている。国立国語研究所では1986年から『分類語彙表』を増補する事業を開始した。その後20年近く経った今年の2月にやっと増補改訂版が出版されることになった。語数は33000語から79000語に増え、多義語と多側面による分類を大幅反映することによって分類の流動性を確保した。 しかし増補改訂版は次のような問題(改善点)を依然として残している。 第一に、分類語数をもっと増やす必要がある。最近西欧で出ているシソーラスは分類語数が50万語を超えているものもある。 第二に、分類語と分類語との関係を明示する必要がある。「はは」は、「おかあさん」とは同義関係、「ちち」とは反義関係、「両親」とは上下関係、「しゅうと」「おばあさん」などとは類義関係のように。 第三に、同形語に対する限定語情報を構築する必要がある。分類データを機械に解読させるためにも、人間に便利に使ってもらうためにも、索引などに限定語はなくてはならないものである。 第四に、電子デジタル化する必要がある。情報化時代に住むわれわれ人間は、正確で、多量の情報をよりはやく入手する方法を求めている。シソーラスは語釈情報、用例情報(コーパス)、文法情報、発音情報、語源情報、頻度数情報、位相情報など、語に関する各種情報と一緒に連携しなければならない。 第五に、多言語シソーラスを構築する必要がある。ヨーロッパではWordNetを基盤にEWN(EuroWordNet)を構築した。(1996〜1998)これはヨーロッパ7カ国の言語を英語を中心にして結ぶネットワークである。さらにこのネットワークに世界の10数カ国での参加により、WWN(WorldWordNet)の研究が推進されている。 日本でも国家的支援の下に分類語彙表を中心とした東アジア言語ネットワーク(EALN)が構築されなければならない。これは本研究テーマである「分類語彙表」の国際化でもあり、日本語の国際化でもある。平成15年度の科学研究費補助金(特別研究員奨励費)によって助成された「日韓並列シソーラスの構築とその応用」の研究は、日本語の国際化に向ける第一歩でもある。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)