Project/Area Number |
02F00322
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平尾 雅彦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TIAN Jiayong 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 繊維強化複合材料 / 損傷・欠陥 / 圧電共振体 / スペクトロスコピー / 点接触センサ / モード解析 / 弾性定数 / 繊維強化複合材 |
Research Abstract |
本研究は,航空宇宙機器・輸送機器などの重要な構造用材料であり,今後より一層多く使用される炭素繊維強化高分子および金属系複合材料の超音波による局所的な損傷・劣化診断を目指すものである.今年度は,圧電振動体の共振特性から複合材料の接触部分の劣化を検出する点接触共振の励起・検出に向けた研究を開始した. すぐれた圧電定数と温度特性を有するランガサイト直方体の共振モードを理論解析し,対象物との点接触に適する点(振動の腹)と支持に適する複数の点(振動の節)を決定することができた.この結果をもとに設計したプローブ針と支持点をもつmmオーダの直方共振体を作製し,その全体をコイルに印加する外部磁場によって励起・検出することに成功した.測定物との接触は文字通り一点のみであり,また支持点は面外変位を持たない不動点であるため,理想的な点接触共振が実現した.このセンサを利用したスペクトロスコピーでは,接触部位の弾性特性を反映して変化する共振周波数の感度は,強磁性体の小球を振動体とする従来法に比べて10〜100倍向上した.チタン合金を母材とするSiC繊維強化複合材料について,明瞭なコントラストの画像が得られた.独自に開発した点接触超音波顕微鏡を用いて,シリコンカーバイド繊維の断面内のヤング率分布を計測することに成功した.この結果,コア部に存在する炭素のヤング率が500GPaを超える高いものであることが判明した.これは,グラファイトに似た炭素結晶のC軸が半径方向に向いた集合組織を有し,弾性定数が極めて大きなa軸が繊維の軸方向を向いていたためであり,内部組織と弾性定数の測定結果に良い相関を見出すことができた.また,シリコンカーバイド層の中でも弾性定数は分布しており,特に炭素に近い部分では弾性定数が急激に減少していた.おそらく,炭素が拡散してきたことにより,理想的なSiCの組成に比べて炭素が過剰に混入した組織となっているために,弾性定数の低下が見られたものと考えられる.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)