Project/Area Number |
02F00351
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 良 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Yue 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | オルドビス紀・シルル紀境界 / 中国南部 / ヒルナンティア階 / 炭素同位体組成 / 同位体異常 / グラプトライト / オルドビス紀-シルル紀境界 / ガスハイドレート / 黒色頁岩 |
Research Abstract |
今年度は10日間の現地地質調査とサンプリングを行い、新たな事実が明らかとなった。 (1)平成15年11月に中国南部宣昌付近の、古くから調査が行われているオルドビス紀・シルル紀境界堆積層の調査を行い、補足的なサンプリングを試みた。従来の露頭は、中国では古くから知られており、化石の研究も盛んなため、中国の研究所ではこの場所を世界のオルドビス紀・シルル紀境界のタイプにしようと申請中である。周辺の調査をする中で、この露頭の200mほど下流に河床面に非常に新鮮な、オルドビス紀・シルル紀境界を発見した。そこでは道路の露頭では見えなかった20cm程度の石灰岩が挟まれており、環境の復元に有効な手掛かりを得た。 (2)石灰岩はヒルナンティア層をよばれ中国の他の地域では共通して見られるものである。黒色頁岩の中に挟まれるため非常に目立つ。これが道路の露頭で見られなかったのは風化によりすっかり溶けてしまったためと考えられる。この石灰岩のなかには冷温性生物の化石(ブラキオポダ他)が見られる。このことは、黒色頁岩の堆積中に海が浅くなり、海盆の周辺部では石灰岩が堆積、そのため浅海域にのみ生存する生物群が絶滅に追いやられた。 (3)石灰岩の炭素同位体組成は、非常に強い負の異常をしめす。これは生物絶滅事件のタイミングの負異常というパターンとおなじであるが、この境界での強い向位体異常が何によってもたらされたか今のところまだ結論はだせない。
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