高機能性酸化触媒の新規開発:金属複合酸化物の合成と酸素を酸化剤とする反応への応用
Project/Area Number |
02F00374
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒井 正彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUN Jianmin 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
孫 建敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | スチレンカーボネート / スチレンオキシド / スチレン / 多相系反応 / 酸化反応 / 二酸化炭素 / イオン性液体 / 固体触媒 |
Research Abstract |
カーボネート類は工業的に重要な化合物であるが、これまでは一酸化炭素やホスゲンなどの有毒物質を原料として合成されており,グリーンケミストリーの観点から安全な原料を用いた反応プロセスの開発が求められている。ここでは,スチレンからのスチレンカーボネート合成を取り上げた。この合成はスチレンの酸化と生成したスチレンオキシドへの二酸化炭素付加のふたつの反応が含まれているが,より効率的なプロセスを目指して,一段で合成する方法(one-pot合成)を研究した。 原料としてスチレン,酸化剤としてtert-ブチルハイドロパーオキシド水溶液(TBHP)あるいは過酸化水素を用いた。触媒として各種のイオン性液体(テトラブチルアンモニウム塩,イミダゾリウム塩)を使用した。反応は80℃,二酸化炭素圧力15MPa,無溶媒の条件で行った。 触媒の活性はイオン性液体の種類で大きく異なり,テトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)が最も高活性であった。続いてヨウ化物,塩化物の順であり,実験に用いた3種類のイミダゾリウム塩は不活性であった。TBABを用いて反応条件の影響を検討した。酸化剤としてはTBHPの方が過酸化水素よりも有効であり,二酸化炭素圧力を18MPaに上げるとオリゴマーが多く生成するようになり好ましくないことが分った。反応温度を60℃から80℃にするとスチレン転化率,スチレンカーボネート収量ともに向上することが分った。しかし,90℃にしても収量は殆ど変化しなかった。 反応系はスチレン有機相,酸化剤水相,二酸化炭素ガス相からなる多相系であり,各相および相界面で反応が進行するため定量的な速度解析は不可能であったが,反応機構を推定し提案した。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)