Project/Area Number |
02F00377
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
生物・生体工学
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
柿井 一男 宇都宮大学, 工学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANUSHREE Malik 宇都宮大学, 工学部, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 活性汚泥 / 凝集 / Acinetobacter / Microbacterium / Oligotropha / Xanthomonas |
Research Abstract |
通気撹拌混合下で自然発生的に生ずる微生物凝集体(フロック)を有機性排水処理に積極的に利用する手法が活性汚泥法である。この水処理法の運転においては、混合培養系である微生物群が相互に沈降性・圧密性に優れたフロックを形成することが必要最低条件である。そこで、この凝集機構を明らかにする目的で、下水活性汚泥から無作為に分離した細菌株を用い、主に二者混合系におけるヘテロ凝集挙動を前年度に引き続いて調査した。これにより、以下のような結果を得た。 分離した52株について、二者混合系におけるヘテロ凝集を調査したところ、16S rRNA遺伝子のホモロジー解析からAcinetobacter johnsoniiと同定されたS35株が、その他の複数の分離菌株と良好なヘテロ凝集体を形成することを明らかとした。このAcinetobacter johnsonii S35株の凝集のパートナーは、16S rRNAの遺伝子解析から、Microbacterium、Oligotropha、Xanthomonasの3種類の細菌種に分類されることを示した。また、凝集のメカニズムについて、タンパク質分解酵素、キレート試薬であるエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、過ヨウ素酸などを用い、菌体処理を行って調べたところ、凝集メカニズムはいずれも同様ではなく、菌種の組み合わせによって異なることが明らかとなった。その詳細は継続して実験中である。これらの実験で明らかとした結果は次頁の4つの国際的な学術論文誌に受理され、すでに公開している。 さらに最後に、Acinetobacter属細菌の16S rRNAに相補的な約20塩基からなるオリゴヌクレオチドを合成し、これを赤色の蛍光試薬であるCy3で標識し、蛍光in situハイブリダイゼーション法を用いて、下水処理場の流入水や汚泥フロック中におけるAcinetobacter属細菌の存在を調査した。用いた2箇所の下水処環場のサンプルにおいて、いずれの場合もAcinetobacter属細菌の存在が確認された。現在は、現場のサンプルにおける凝集のパートナーを同法を用いて調査中である。
|