マウスDNAメチルトランスフェラーゼの酵素学的研究
Project/Area Number |
02F00545
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田嶋 正二 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VILKAITIS Giedrius 大阪大学, たんぱく質研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | DNAメチルトランスフェラーゼ / DNAメチル化 / Dnmt1 / シトシン塩基 / S-アデノシルメチオニン / マウス / Dnmt3a / Dnmt3b / DNA認識機構 |
Research Abstract |
真核生物、特に高等動植物のゲノム中のシトシン塩基は生理的条件のもとでメチル化修飾を受けている。シトシン塩基のメチル化は、遺伝情報をコードする"C"としての性質は変えずに、遺伝情報発現に抑制的に働く。DNAメチル化状態を調節する鍵となるDNAメチルトランスフェラーゼには、関連遺伝子を含め5つの遺伝子、Dnmt1、Dnmt2、Dnmt3a、Dnmt3b、Dnmt3L、が同定されている。これら因子がどのようにDNAメチル化に寄与するか明らかにすることが、DNAメチル化調節機構を明らかにする上で重要である。本研究計画では、Dnmt1に焦点を絞り精製組換型標品を用いてシトシン塩基のメチル化触媒機構を明らかにすることを目指す。 組換型Dnmt1のDNA結合活性と基質であるシトシン塩基の認識機構について、DNAに蛍光性の塩基を含めて合成し、その塩基の環境について蛍光光度計を用いて測定した。これまで明らかになっている細菌由来のメチル化酵素M.HhaIと比較した結果、Dnmt1は細菌型メチル化酵素のM.HhaIと同様、DNA二重螺旋からシトシン塩基を引き出すことを明かにした。これは、真核生物のDNAメチルトランスフェラーゼで初めて示された結果であり、進化の過程でメチル化酵素の触媒機構が保持されていることを示している。また一方で、いくつかの違いも見いだした。Dnmt1はM.HhaIとは異なり、メチル化標的のシトシン塩基だけでなく回りの塩基も同時に二本鎖DNAから引き出していることを明かにした。また、蛍光ストップドフロー装置を利用してDnmt1がメチル化したシトシン塩基から次のシトシン塩基に移動する段階がメチル基転移反応の律速であることを示すことに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)