多重ポテンシャル井戸をもつ変分問題と関連する時間発展問題の研究
Project/Area Number |
02F02035
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
基礎解析学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小俣 正朗 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 天寿 金沢大学, 自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 変分問題 / 非線形偏微分方程式 / 特異点 / 数値解析 / 最小化法 / 自由境界問題 |
Research Abstract |
多重ポテンシャル井戸をもつ変分問題とそれに関連する熱型、波動型偏微分方程式の解の挙動を探ることを目標に研究を行ってきた。特に3重のポテンシャル井戸を持つ問題については、均等に与えられた3重井戸の問題(均等に井戸を与えるために例えばn重井戸ではn-1次元ベクトル値関数を未知関数とする)を取り扱っている。未知関数が、各ポテンシャル井戸の値を取るとエネルギーが小さくなり、多相が共存する場合では、その境界で遷移層(極限では界面)を生ずる現象に相当する。遷移層または界面の運動法則を規定することが第一の目標であった。 我々の結果は「3重のミーティングポイントの安定性」、「6重ポイントの不安定性」を数値的に確かめたこと、また大域的なハニカム構造の安定存在も確かめられた。さらに、ハニカム構造の一部破壊による不安定化と構造の崩壊現象のルールも数値的に得られた。結晶成長現象のファセットの動きを記述出来ているように見える。これらの数学的構造をはっきりさせることは課題として残ってしまった。しかし、新たに、ベクトル値のBMOアルゴリズムが、場合によっては多重ポテンシャルの問題と非常ににていることを見いだした。将来の課題と考える。 一般的には、多重井戸を使わずにジャンクションポイントの角度を与えて、平均曲率流へ持ち込むやり方もあるが、我々の方法はジャンクションがほどける現象も自動的に追跡でき、ここに人工的な仮定を置かなくて良い点が特徴である。さらに特異点の挙動に関連する常微分方程式を取り扱い、定性的に特異点の形状をうまく調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
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